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ブックマーク / lapin.ic.h.kyoto-u.ac.jp (1)

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    言葉に憑かれた人たち - 人工言語の地平から 8  ルーセルの言語実験と埋め込まれた世界  細胞生物学者の永田和宏は、新年歌会始の選者も務める現代を代表する歌人だが、著書『喩と読者』(而立書房)のなかで、「鐘消えて花の香は撞く夕べかな」という芭蕉の俳句を取り上げて、この句の斬新さを巧みに分析している。  この句の語法は破格であり、「鐘消えて」はかろうじて「鐘の音が消えて」と解釈できるものの、「花の香は撞く」という統辞法は日語にはない。ふつうならば「鐘撞いて花の香消ゆる夕べかな」となるはずである。永田が引用している尼ヶ崎彬の言うように、「統辞規則からの逸脱によって、各語句は『ことはり』のコンテクストから解放され、可能な限りのイメージを孕んだまま、多義性の中を漂う」ことになる。  ここでいう「ことはり」とは現実の機序であり、私たちがふつう「現実」と認識している世界イメージである。

    Nean
    Nean 2006/06/21
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