本資料は、京都大学化学研究所で1937年頃に試験生産された合成ゴム(NBR)板で、長らく開発者である京都大学工学部の古川淳二教授の手許にあったものが、1982年に、京都大学化学研究所と東京農工大学繊維博物館(現在の科学博物館)に寄贈されたものです。 戦時中の合成ゴムに関する資料は少なく、本資料は戦時中に日本でも独自に開発した技術によって合成ゴムの工業化を達成したことを示す資料として貴重であり、化学遺産にふさわしいものとして、第9回日本化学会化学遺産に認定される運びとなりました。 2018年3月21日(水)の日本化学会第98春季年会表彰式で認定証が贈呈されました。