「翼」という歌はおもしろい。歌詞やメロディがシンプルで深いのはもちろんだが、特にこの歌は不思議なリズムを持っている。4拍子なのに、なんだか3拍子の歌みたいに聞こえる。楽譜を見るまでは3拍子だと思っていたくらいだ。 かぜよ、くもよ、ひかりよ、ゆめを、はこぶ、つばさ、 三文字の言葉が連なっているせいかもしれない。ひかりよ、は四文字だけど、ひか、をひとまとめに歌うから三文字のリズムになっている。 言葉の3拍子のリズムと楽譜の4拍子がわたしの体の中でどうしても一緒にできない。うーん、なんだかな、拍子を数えていたら歌にならないし。それでいて、楽譜にはフレーズの終わりにフェルマータがついて、音を伸ばしてもいいことになっている。じゃ、4拍子じゃなくていいのかな。もしかして、武満さんも3拍子を感じていたのかな。 リハーサルをしながら大友さんに話してみたら「ハマダさんの好きなように歌っていいよ。伸ばしたかっ
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