ブロックチェーンの特性を悪用した攻撃は以前から理論上可能と指摘されていた。だが、過去に行われた例がほとんどなかったため、今回のモナコイン攻撃はブロックチェーンの安全性に疑問を呈す事件となった。 モナコイン攻撃の概要 ブロックチェーンではいくつかの取引データをまとめた「ブロック」を不特定多数の仮想通貨の採掘を行うマイナーが非常に複雑な計算式を解くことで承認を行い、対価として仮想通貨を受け取っている(Proof of Work/仕事の証明)。 承認されたブロックは順々に”チェーン”でつながれるように連なっていき、データを蓄積していく。 この承認作業の工程では、同時に複数のブロックが承認されるなどしてブロックチェーンの分岐(フォーク)が発生することがある。分岐が発生した場合、ブロックチェーンのルール上、長く伸びたブロックチェーン(多くのブロックが承認された状態)が正しい結果だと認識され、もう一方