2017年にレトルトカレーの売り上げは461億円に達し、カレールウの売り上げ(456億円)を初めて上回った(市場調査会社「インテージ」調べ)。その15年前の2002年時点ではルウの売り上げがレトルトを200億円以上も上回っていただけに、その後のレトルトカレーの躍進ぶりは際立っている(撮影:梅谷秀司) 「レトルトカレーがかなりおいしくなっている気がする」――。最近こんな話を聞くことが少なくない。かつてレトルトカレーと言えば、食事を作るのが面倒なときや急いでいるときなどに仕方なく食べる感があったが、ご当地カレーや名店カレー、エスニックカレーとその種類は増え続けており、インテージの調べによると、2017年にはレトルトの販売額がついにルウを上回った。 果たしてここ数年でレトルトカレーにどんな進化が起きたのだろうか。 レトルトの多様化が大きく進んだ まず、近年のレトルトカレーの目立った進化として挙げ