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家族と文具に関するNettouochiのブックマーク (2)

  • おじいちゃんの葬式

    お通夜の式の前にお線香あげて顔を見た。すごい綺麗だった。血の気がなくて真っ白で安らかに目を瞑ってた。 私がおじいちゃんの顔見てたら横で母が、今にも起きてきそうだよねって言った。でもおじいちゃんの眠ってる時の顔はもっと眉間にシワが寄ってるし、これはなんか違う。それで、この人は当に死んだんだなって感じた。 棺桶にはおじいちゃんが出かける時にいつも被っていたハンチング帽が入っていた。ここ数年は透析をしていて、遠出もできなかったから被っている姿を見たことはあまりなかったけれど、おじいちゃんのトレードマークのようなもので、とても懐かしいものだ。 おじいちゃんに最後に会ったのは、おじいちゃんが死ぬ2日前だった。おじいちゃんの体調が急に悪くなり、父の表情や会話が険しくなって、家族内にそろそろダメかもって空気も漂い始めていた。 病院に行ったらおじいちゃんは、私をしっかりと見て、私の進学先の話をしてくれた

    おじいちゃんの葬式
  • クリスマスプレゼント

    自分が子供の頃、毎年クリスマスになるとサンタさんにプレゼントをお願いしていた。 超合金のおもちゃとか、そんなやつだ。 しかし、その願いが叶うことは一度もなかった。 サンタさんは、子供たちにおもちゃを運んできてくれる存在だと思っていたけれど、ウチに来るサンタさんはそうではなかった。 クリスマスの朝、目が覚めると、枕元にあるのは、図鑑だったり、色鉛筆だったり、そういった実用的なものばかりだった。 なんでだろう。なぜ願いを叶えてはくれないのか。ウチに来るサンタさんは絶対におかしい。 どうしてもサンタさんに一言いいたくなって、ある年のクリスマスイブ、意を決して夜通し起きておくことにした。 すると、夜も更けた頃、ふすま一枚隔てた両親が寝ている部屋からアンアンという声が聞こえた。お母さんの声だ。 なんだか決して聞いてはいけない声を聞いた気がして、きつく両目を閉じていたら眠ってしまった。 翌朝、枕元には

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