とある鰻屋での事。 テーブル席は満席で、座敷かカウンターにしろと言われて、嫁とカウンターに着いた。 その時店のほぼ真ん中のテーブルには、ごついババアと親父が座っているように思えた。 他のテーブルも、夫婦や男同士で鰻を食していたのだが、何故か真ん中の夫婦らしき人達が気になった。 ババアの方だが、顔が汚いと言うか、ごついと言うか、化粧が汚いというか... あまりじっくり見るわけにもいかないので、 ちら見しかできなくて、もやもやする。背はかなり高そうだ。 ババアが、「美味しいわね...」等と発する声は、明らかに作り物の女の声色だ。 ノーマルの夫婦が退席し、テーブルが一つ空いたので、 カウンターからテーブル席=ババア達の隣のテーブルに移らせてもらった。 セルフのお茶を汲みに行くような素振りをしながらも、またちら見で確認してみる。 長い髪、下手な化粧、細い目というか小さな目(一般的なら大きく描くのだ