尾野真千子、どこまでも気負いなき女優道女優・尾野真千子にとって5本目の主演映画「トロッコ」の公開が、5月22日に控えている。2010年は、同作以外にも御徒町凧監督作「真幸くあらば」、一尾直樹監督作「心中天使」と主演作が3本。さらに、第63回カンヌ映画祭・監督週間の短編部門に出品された「Shikasha」にも主演するなど、注目作が目白押し。初の海外ロケに臨んだ「トロッコ」で、2人の息子の母親・夕美子という役どころを演じた尾野に話を聞いた。(取材・文:編集部、写真:堀弥生) 川口浩史監督のデビュー作となる「トロッコ」は、言わずと知れた芥川龍之介の短編小説が原作だが、映画化に当たって舞台を大胆にも台湾に置き換えた。少年の成長を描いた原作から、母と子の再生の物語へ。尾野にとって初めての母親役、それも夫に先立たれて2人の息子をどう育てていくか途方に暮れているという難役だ。ただ、これまでも一筋縄ではい