ラピッド・アイ・ムービーズのステファン・ホール氏 第27回東京国際映画祭でワールド・プレミア上映された浅野忠信主演作『壊れた心』。フィリピンのケヴィン監督が、スラム街を舞台に殺し屋と娼婦の逃避行をカオティックに描く今作のプロデュースを手がけたのが、ドイツのステファン・ホール(Stephan Holl)氏だ。ホール氏は1996年に配給会社で劇場上映のほかDVDリリースも行うラピッド・アイ・ムービーズを設立。日本やインドをはじめとするアジアの作品をドイツの映画ファンに届けることに尽力してきた。外国映画はアートハウス系の作品をのぞいては字幕ではなく吹き替えで上映されるというドイツにおいて、2000年代前半から起こったインド映画ブームは、ラピッド・アイ・ムービーズが立役者と言われている。また2011年に公開されたいまおかしんじ監督の『UNDERWATER LOVE-おんなの河童-』をきっかけにプロ