「スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学」という本が売れています。 この本はスターバックスの達人になるための本ではありません。いろいろな身近な事例を元に、値段の意味を「取引コスト」という見方から分析してみるという本です。 その中の一つの例として、サイズ(容量)が2倍になる毎に価格差が100円であるコーヒーがあったとして、客はどれを買うのが得かという話があります。 この本の答えは、「コーヒーを1杯売るのにかかる取引コストはサイズの大小にかかわらずほぼ一定で、店としては大きいサイズほど利益率・利益額が高い。客にとっても、サイズが倍になっても値段は倍にならないから、大きいサイズの方がお得。」ということになっています。 原価計算の言い方では、「サイズの大小にかかわらず人件費などの固定費はほぼ一定、豆やミルクなどの変動費は固定費に比べて小さい。店としては、大きいサイズほど利益率・利益額が高