トイレで尿を出し切ったはずが、後で漏れてきた――。そんな中高年男性の悩みに応えるケア製品の開発に衛生用品メーカーが力を注ぎ、この秋、大手の製品がほぼ出そろった。使いやすさを追求して各メーカーが工夫を競っている。命に関わらないことが多いが、「症状によっては重大な病気も」と医師は受診を勧めている。 初めての失敗にショック 関西地方で観光ガイドのボランティアをしている68歳の男性は2年ほど前、外出間際に自宅でトイレを済ませ、ふとズボンを見て驚いた。 太もものところに縦に2、3筋、尿でぬれた跡があり、色が変わっていた。すぐに着替えて出かけたが、ショックだった。以来、用を足した後は毎回、1分間は便器の前から動かず、尿漏れに細心の注意を払っている。 初めての“失敗”を思い出すと今でも恥ずかしく、情けない。なので妻はもちろん、周囲の誰にも明かしていない。「お客様を連れた外出中でなくて良かったが、今後を考