そこに真理の一半があったのだとしても、見過ごしてならないのはこれが中国・南京に行った復路、その途次での立ち寄りだった事実である。 今回本コラムが関心を払おうとしているのは、それなら南京へ、大統領はそもそも何をしに行ったかだ。 ――ドルには使用期限が来たのであって、バスケット通貨をもって変えるべしとする論調を、陰に陽に推し進めてきたのがサルコジ氏である。 南京では、同氏の発案によって31日、国際金融セミナーが開かれた。言い出しっぺとして開会劈頭、基調演説をするのが南京入りの目的だった。 筆者の立場をここで述べておくと、基軸的準備通貨、決済手段としてドルが持つ信用と通用力は、先行きなまじのことでは衰えないと見ている。衰えられてしまうようでは、米国を守護者とするシステムにどっぷり権益を依存してきた日本にとって、恐らくロクなことにならないとも思っている。 SDRを通貨にしようとの試みが南京で深化
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