【前文】提訴から判決まで、審理に時間がかかり過ぎると批判されることが多い医療裁判の改革が、少しずつ進められている。裁判長期化の大きな要因は「鑑定の引き受け手が見つからない」ことにあるとして、最高裁判所やいくつかの地方裁判所では、法曹関係者と医療専門家との意見交換や交流、鑑定人選任のシステム充実に取り組んでいるという。医療訴訟改革と鑑定の在り方について、問題点と今後の課題を追った。 ●裁判に時間がかかるのはなぜ?● 最高裁民事局によると、年々増加している医療訴訟の審理期間は、地裁の民事訴訟全体の平均に比べて約四倍もかかっているのが現状だ。最高裁まで争うと十年以上になるケースもある。医療訴訟の審理が長引くのは、鑑定人の選任に時間がかかり過ぎ、さらにその後の鑑定書提出にも長時間を要することが、最大の原因だとされている。 鑑定の引き受け手を見つけるのが難しい理由として、医療関係者の多くは「時間と労
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く