息子の話によると、大道具の制作中にAくんと口論になり、そこにあった金づちで手の甲を力いっぱい叩かれたというのです。 すぐに病院に行くと、案の定骨折していました。 その日のうちに学校に連絡し、数日後、Aくん親子がわが家に謝罪にやってきました。 人を傷つけたという消えない事実。そして、親を泣かせるということの罪深さ。 「事の重大さを噛みしめて、もう一度出直してこい!」と言ってから数日後、Aくん親子は再び謝罪にやってきました。 その時のAくんは、前回のようなニヤけた表情はすっかり消えていました。 神妙な面もちで涙をこぼしながら、私に深々と頭を下げ、息子に心からの謝罪をしてくれたのです。 あの日、私はAくんを子ども扱いしませんでした。 そしてAくんのお母さんを責めることもしませんでした。 「中学生は子どもか?大人か?」…と自問自答しながらも、結局は「建前はいらない。一生懸命、本人に気持ちを伝えてみ