大河ドラマの原作小説がバカ売れ&マンガ化されたり、「私の好きな時代小説」特集が女性誌で組まれたり、若い女性の間で時代小説がアツいらしい。オジサンの読むものだったはずが、いつの間に乙女たちに受けるものになったのか? ブームの発祥と実態を探る。 今、巷では時代小説ブームが起きている──。こう言い切ってしまうのはいささか大げさかもしれないが、本誌を手に取る読者諸兄の中には、ブームの到来を実感している方も少なくないだろう。書店に足を運べばフェアが開かれ、雑誌を見ても、「小説すばる」の「時代小説が、いま元気だ!」特集や、女性ファッション誌「LEE」(ともに集英社)の「時代小説、私のおすすめ」特集など、以前より「時代小説」の4文字を目にする機会が増えている。しかも、今回のブームの担い手は、若い女性が中心になっているようだ。 この背景としてまず考えられるのが、NHK大河ドラマのヒットだ。ご存じ”篤姫ブー