9月11日の閣議決定で、折田正樹英国大使の勇退の後、前事務次官の野上義二が駐英公使となった。野上義二? 思い出すこと二年前、NGO排除問題で世間を騒がせてくれた、あのヒゲだ。「ヒゲをそったらどうだ」と当時経済産業相の平沼赳夫が苦言を呈した、あのヒゲの男である。ここに一人のヒゲの男が再び立ちがあった。 当時を思い出そう。2002年1月東京開催のアフガニスタン復興支援会議の際、外務省が一部の非政府組織(NGO)の出席を直前になって拒否した。真相は鈴木宗男が外務省に一部NGO排除を働き掛けていたことだった。外務省の最高責任者田中真紀子元外相は国会答弁できちんと真相を明言した。が、だ、にも関わらず、野上義二事務次官(当時)はこれをまっこうから否定した。どっちが本当だ?ということで国会は紛糾した(「国会バトル 田中氏/鈴木氏 参考人質疑、真っ向対立」・参照)。 なさけない話だった。というのも、次官と