気がつくと口が開いてしまう「お口ポカン」(口唇閉鎖不全)が子どもたちの間に広がっている。そこで山口県内の歯科医師らが、かつては歯の天敵のように言われたフーセンガムをかんで改善しようという取り組みを始めた。 昨年11月初旬、周南市の幼稚園。キシリトール配合のガムを渡された園児たちは包み紙をはがし、楽しげにかみ始めた。「膨らませてみましょう」と先生に促されると、上手に風船を作る子もいた。県歯科医師会や菓子大手ロッテなどで作る団体が提唱する「フーセンガムトレーニング」だ。 県歯科医師会の小山茂幸会長によると、「お口ポカン」は口のまわりの筋力が弱いことなどが原因で起こる。そうして口呼吸になると、風邪を引きやすくなったり、口の中が乾燥して口臭の原因になったりする悪影響が出るという。 「鼻呼吸だと鼻毛などのフィルターで異物が除去され、温まり加湿された空気が体内に入るが、口呼吸だと冷たく乾燥した空気が異