法務省は12日、「平成22年版犯罪白書」を公表した。殺人、傷害致死など重大事件で服役した人のうち、出所後10年以内に31%が再犯に及んでいたことが判明。特に強姦と強盗で再犯率は4割近くに達していて、白書は「出所後の生活基盤が確保されるようにすることが重要」としている。 今回の白書で法務省は重大事件の認知状況と再犯の実態を特集し、殺人、傷害致死、強盗、強姦、放火の5つの罪で服役して、12年に出所した計1021人を追跡調査した。 10年以内に再犯に及んだのは322人。再犯率は殺人17・2%▽傷害致死32・9%▽強盗39・1%▽強姦38・5%▽放火26・1%−だった。また29人が出所後1カ月未満で次の犯行に手を染めていた。 暴力団抗争による殺人事件で受刑していた人の再犯率は実に45・8%に達したほか、性犯罪の前科があり強姦で服役した人の37・5%が出所後にまたも性犯罪に及ぶなど、犯罪者の更生が困