【ソウル時事】北朝鮮国営メディアは、日本人男性の拘束について報じておらず、具体的な状況や容疑は明らかになっていない。 専門家は、北朝鮮が拘束男性を事実上の「人質」として、日本政府との「交渉カード」に利用、揺さぶりをかけてくる可能性が高いとみている。 韓国の拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」の崔成竜代表は11日、電話取材に「日本が拉致問題の解決を求めているのに対し、北朝鮮は『解決済みだ』と主張し、過去の清算を訴え、対立している」と指摘。「こうした状況で拘束された日本人男性は、いわば『人質』のようなもので、北朝鮮は、日本政府を対話に誘導するために利用するだろう」という見方を示した。拘束した日本人男性に記者会見をさせ、「日本の情報機関の指示でスパイ活動を働いた」などと「罪の自白」をさせたりすることも考えられるという。 北朝鮮は5月、金正恩朝鮮労働党委員長とトランプ大統領による史上初の米朝首脳