現在開催されているユーロ(欧州選手権)2008のセミファイナリストの顔ぶれを、いったい誰が予想しただろうか。ワールドフットボールの専門家にとっても、意外な結末だったに違いない。準々決勝でPK戦の末にイタリアを下して4強入りしたスペインは、グループリーグが進むにつれ、優勝候補の一つに数えられていた。そのほかの本命は、オランダ、ポルトガル、クロアチア。しかし実際は、思いもよらない主人公がひのき舞台に踊り出た。すなわち、ロシア、トルコ、ドイツである。 トルコは“ミラクル”を繰り返した。グループリーグのスイス戦、チェコ戦に続き、準々決勝のクロアチア戦でも、劣勢を跳ね返して逆転勝利。特にクロアチア戦での延長ロスタイムの同点劇は、“映画的”な幕切れだった。 そして、ここまで最大の“サプライズ”は、ロシアの快進撃である。初戦のスペイン戦で1−4と完敗してからのロシアの戦いぶりは、結果ともに称賛される