君がどんなものを食べているかを言って見給え、 君がどんなであるか言ってみせよう。 ブリア サヴァラン[味覚の生理学] この格言のありがたいところは「食べている」のところを「選んでいる」や「言及している」に改変しても意味が通じるところだ。人は、志向する対象が何であるかによって、自分自身の内側に抱え持っている執着や性癖を語る。さらに、志向する対象に触れ親しみ影響を受けることによって、執着や性癖をますます加速していく。だからこそ、プライベートな本棚を親しくない人にみせるのは躊躇われるわけだ。 ところで、大抵のネットユーザーやはてなブックマーカーもまた、言及の対象を自分の好みや執着にあわせて選んでいる。ブログであれ、はてなブックマークであれ、大手小町であれ、ネットユーザーは、自分の言及したいと思った事物に偏りまくったかたちで言及を繰り返しているのが常だ。言及の内容は、賞賛かもしれないし、批判かもし