自分の肩を掻き抱き 寒さと寂しさから 逃れようとする 自分で自分を 守ることが精一杯で 世界の暗部に目をつぶる 一人で生きていくだけで ヨロケているのに 他人の人生まで気にかけられない それは罪だろうか おそらく罪だろう 罪を背負って 歩くしかない いつか誰かに 手を差し伸べられるように
蔵王から吹き付ける風が頬を刺す 名取川上流の川にかかる橋を首をすぼめて歩いている 東北が寒いのは当たり前と思うだろう 長野の盆地とどちらが寒いか もちろん北海道よりは温かいだろう しかし、寒いものは寒い 節約している灯油もどんどんなくなる 着る服をあまり持っていないのも厳しい こんな寒い中でも小鳥たちは楽しげに鳴いている 寒い中、生き物を見るのは嬉しい 命はどこにでも芽吹き たくましくこの世界を謳歌している ヒトはどこでも生きていける生き物だから 寒さにも暑さにも負けずにここまで歩んできた 命の連鎖の中で負けずに生きてきた 生きるのは大変だ 生きるのは使命だ 私は次の世代に命を繋げることはできないだろう しかし、つないだ命を守ることぐらいはできるだろう 友人の子供達や甥っ子、皆かわいい 彼らのために生きて死ぬこと 大人はの役目はそれだろう 老いても心は伝えることはできる 私も言葉で伝えられ
私の見ている世界は 周りの人とは少しずれている 注意欠陥多動性障害自閉スペクトラム学習障害双極性障害 障害だらけだし、極度の近視だし、いろいろと健常者とは違う 漢字が書けないことをひどく気にしていた 何度書き取りしても書けない アホなんだと思っていた まあアホであることは変わらないが 世の中が儀式の連続のように見えたり 方程式の一つに見えたり なにか世の中の人は好んで人のマネをしているように思っていた 後に文化人類学や構造主義を学んで そうたいして間違っていないんだと思った そういう視点で生きてきたから 人を好きになるということがよくわからなかった 胸が締め付けられる、そういうときは十二指腸潰瘍を疑ったし ずっと一人の人のことを考えるのは強迫性障害だと思っていた 障害の百貨店 人生の多くをピントが合わないまま生きてきた でも思うのだ この世に生きるすべてのものは それぞれ別の仕方で世界を見
灯油代をケチってストーブを点けていなかった このまま今季の冬を乗り切るつもりだった しかし、夜は氷点下ときた 電気毛布ではやり過ごせない 灯油を買った 輸送代も含めてリットル100円以上する 甘いモノさえ控えているのに この出費は痛い 歯医者代も頭の病院代も家計を圧迫するのに お金持ちは寒さに震えないだろう 歯もきれいだろう 精神病にもなりにくいと聞く 何か間違って この世に生まれてきたような気がする 世界は全くなじまない 反出生主義を掲げているわけではないが 薄っすらこの世界に生まれることは罪な気がしてくる 寒さは鬱を悪化させるのか お金がないから鬱なのか 幼少の頃から 十二指腸潰瘍と 双極性障害を 患っている まるで戦場のような家庭で 塹壕に身を隠して生活していたようなものだった ストーブの前で手を暖めていると 幼い頃のことを思い出してしまう 今は子供ではない 環境も変わった 自らの不
いつもお金がなくて飢えている そうつぶやき続けていたら ミカン箱いっぱいの 食料が届いた ありがたくいただく 思わずバクバク食べて 一日で半分くらい食べてしまった 贅沢だと思ったが たまにはそんな事もあってもいいだろう 普段は慎ましい生活をしているのだ 現代の貧乏人は肥る 炭水化物過多だからだ 朝スムージーを飲むわけではなく ジムに通うでもなく お金持ちは健康に気を使う だからダイエットもするし食べ物も厳選する 美味しいワインを嗜む 貧乏人は砂糖まみれのコーラを飲む ユヴァル・ノア・ハラリは 現代では爆弾より砂糖のほうが 沢山の人を殺しているという 多分そうなのだろう ハラリ自身はヴィーガンだ 砂糖でできた牢獄に閉じ込められている 抜け出すための力も奪われている 貧乏人の経済学という本には 貧乏人は救いの手があっても それを振り払ってしまうという 貧しさは心も体も蝕む この砂糖の牢獄で生き
無人は詩人の白井明大さんに背中を押された数人が人を募って集まった詩や文芸、芸術の同人だ。不思議と、しばらく詩を書いていなかったり、書けなかったり、自らの詩学に行き詰まった人々が多かった。私もその一人で、リハビリとしての詩は書けても、自分の納得いくものは書けていなかった。二つ返事で参加を表明した。 同人を組むぞーとなってから、はて、名前はどうしようとなりウンウン唸っていたら、そのときにFBのグループ名が無人島、であったことと、東日本大震災のことをだぶらせて、「無人はどうだろう」と提案してみた。紆余曲折あり、無人に決定したとき、人がいるのに無人というのは矛盾だけど、その矛盾を引き受けることこそ、震災後の詩を書くことに繋がるだろうと、私は思った。 それから毎月合評会を開いてお互いの詩の感想を言い合ったりしていたのだが、無人のサイトのデザインや諸々をめぐり、2名が脱退、コアメンバー4人という寂しい
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