6月16日の明け方、月全体が地球の影に隠れる「皆既月食」が見られます。低空の現象で、月は欠けたままの状態で沈んでいきます。 月食はなぜ見える 月食は太陽・地球・月が一直線に並ぶ満月の際、地球が月に対して太陽の光をさえぎる場合に起こります。満月はおよそ1か月に1度起こりますが、毎回月食になるわけではなく、また起こっていても地球の反対側では見られないことを考慮すると、月食は1年に2回ほど観察できることになります。2011年は今回のほか、12月10日の深夜から11日にかけても皆既月食が見られます。 太陽に照らされる地球の後方(太陽の反対側)には、長い影が伸びています。この影には、太陽の光が地球に完全にさえぎられる「本影」と、一部が届く「半影」の2種類があります。地上から見ると、ちょうど太陽から180°反対のところに本影と半影が二重円になって位置しています。 月の一部が本影をかすめれば部分月食、月