覚醒まで、あと数刻 トラウマイスタ 作者:中山敦支 発行:小学館 2008~9年 [少年サンデーコミックス] 《注意》 以下の文章では、物語の核心にふれています。 いくばくかの媚びを感じる作品。 『月刊少年ジャンプ』休刊(SQよりおもしろかつた)で拠り所をうしなうも、 中山敦支は持ちこみが認められ、『週刊少年サンデー』の連載をはじめる。 格上の雑誌で、むしろ好機にめぐまれた。 主人公の妹が「コナンもう飽きた」と毒づけば最高だが、そうゆかぬ事情があつた。 妹評論家としては、印象うすいキャラと批判せざるをえない。 主人公「ピカソ」と相棒「ゲルニカ」の、出会いの場面。 ピカソは幼少時から「鬼」が苦手。 それを倒して、したがえる。 おのがトラウマとむきあい、真の自由を手にいれよ! ……そんな哲学・心理学的寓意がある。 ただ絵にすると『うしおととら』の亜流にみえなくもない。 敵がつかうアートマン(本