綺麗だったのかどうかはともかくとして、20代のわたしがまさにその元カノたちと同じだった。 当時わたしのわがままに振り回された男性達からは今、家族写真が印刷された年賀状が届く。 彼の隣で控え目に微笑む奥さんは、かわいらしい赤ん坊を腕に抱いている。 あなたもきっと、この奥さんのような女性なのだろう、と想像する。 少し太った彼の笑顔は、しかし今まで見たことのないような安らぎと寛容に満ちている。 20代のころは、黙っていても男性の方から寄ってきた。 「女とはずいぶん得な生き物だ」 「まあそのうちなんとかなるだろう」 と思っていた。 30代になって数年が過ぎた今、わたしはいまだ独身だ。 彼氏もいない。 わたしは、なんともならなかったのだ。 と、今感じている。 慰めのつもりもないし、ただ感じたことを書いているだけなのだけど。 たしかに彼はわたしを綺麗だ、かわいいとたくさんほめてくれた。 でも彼は、わた
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