今年もまた,しし座流星群の季節がやってきた。1時間あたり数百から数千個という乱舞が観測された2001年には,眠い目をこすりながら夜空を見上げた方も多いだろう。 ■ 流星はどこからやって来る? 流星の正体は,1センチメートルにも満たない小さなちり粒である。これらが秒速数十キロという高速で地球へ突入してきて,大気との摩擦で熱せられ,発光するのが流星である。 流星になるちり粒は,もともと彗星がまき散らしたものである。しし座流星群の場合は,太陽の周りを33年周期でまわるテンペル・タットル彗星が母彗星だ。この彗星が太陽に近づくと氷が溶け,ちりが放たれる。そのため,彗星の軌道上には通常よりもたくさんのちりが密集することになる。彗星の軌道に地球が近づくと,多くの流星があらわれ,流星群となるのだ。 ■ 意外にむずかしい流星群のピーク予想 毎年,流星群の季節になると,ピークの日時や規模の大きさが予