「行き過ぎた」市場万能主義、「官から民へ」、小さい政府、そんな考えは時代遅れ、周回遅れの議論だ。米国を見よ、オバマの政策は大きい政府そのものではないか。市場原理主義の反省に基づいている。ヨーロッパを見よ。日本でいまだに小泉改革は完結していない、更なる遂行を、などといっているのは世界の大勢を知らぬ連中だ、世界の風潮に遅れた偏狭な態度だ、と公言して憚らない政治家が、あるいはそれにすりよる御用学者が目立つようになってきた。 これを日本語に翻訳すると、「官僚の勢力をそぐのはいい加減で止めにしよう。なまじ「民」の手に委ねれば、弱者、格差の発生は必至だ。その是正はやはり官僚の手による他はない。ならば、なまじ「民」の手に頼るまい。」ということになる。操り人形の糸を引いているのが誰か、特定するのにそれほどの推理力は必要とするまい。 さすがにこう翻訳されてしまえば、その言葉に踊る人はいないだろう。だからこそ