【上海=河崎真澄】中国・上海の食品加工会社「上海福喜食品」が使用期限切れの鶏肉製品を日本マクドナルドなどに納入していた問題で、上海福喜食品の工場で昨年まで品質管理を担当していた元従業員の男性が「製造日の改竄(かいざん)を強要された」などとして訴訟を起こしたものの、上海市嘉定区人民法院(地裁)が今年1月、元従業員の訴えを退ける判決を下し、上海福喜側が全面勝訴していたことが26日、分かった。 関係者によると、この元従業員は、工場内の不正を社内で内部告発したが、逆に解雇され、損害賠償約4万元(約66万円)を求める訴訟に踏み切ったという。 元従業員は約10年前から同社に勤務し、工場内で健康被害にあったとも主張していた。敗訴後に元従業員がこの問題を地元のテレビ局に告発した可能性がある。