「今日、マクラーレンのロン・デニスがホンダの社長宛てに新井氏の更迭を要求する書簡を送ったらしい」 高速コースでパフォーマンス不足に苦しんだバトン F1イタリアGPのレース後、メルセデスのタイヤ内圧問題をめぐってパドックが騒がしくなっているなか、あるヨーロッパのジャーナリストが教えてくれた。 伏線はあった。予選後にマクラーレンのモーターホームで行われる定例会見で、ホンダの新井総責任者が集中砲火を浴びたのである。これまでも何度か厳しい質問が飛んだことはあった。今シーズンの成績を振り返れば当然のことだ。しかし、モンツァで突然、ヨーロッパのメディア、とりわけイギリスのメディアの態度が急変したことには違和感があった。 そこで会見の後、親しいイギリス人のジャーナリストに意見を尋ねてみた。彼も新井総責任者に質問したひとりである。すると次のように説明した。 「マクラーレンは新井氏がホンダのトップと