茫然とした表情と言葉がすべてを物語っていた。 「ちょっと信じられません」 7月24日、競泳男子400m個人メドレー予選に出場した瀬戸大也は4分10秒52でゴールし、全体で9位。決勝に進める8人に入ることができず、この種目は予選敗退に終わった。 バタフライを55秒07のトップでターンし、続く背泳ぎでも1位で折り返す。3つ目は得意の平泳ぎ。ここでリードを広げて最後の自由形へ。 だが自由形では最後の50mで4人に抜かれ、この組の5位。全体でも9位にとどまった。4分10秒52と自己記録から4秒あまり遅いタイムに終わった。立ち上がりからの一連の泳ぎは調子のよさを思わせたし、最後の失速は思いがけない出来事のようだった。 「読み、めちゃくちゃ間違えました」 瀬戸がこう語る理由は、決勝を見据えた戦略にあった。 目標タイムは「4分11秒0くらいでした」 「何番でもよいので、明日(25日の決勝で)、ベストパフ