2007年6月26日のブックマーク (1件)

  • ラディカル・デモクラシーと「ただの民主主義」

    「『ラカンと政治的なもの』ヤニス・スタヴラカキス」を受けて、ラディカル・デモクラシーについて考えてみます。 まずよく認識しなければならないのは、スタヴラカキスの言うラディカル・デモクラシーとは、わたしたちが「民主主義」という語からイメージするものとはかなり性質が異なる、ということです。それは、「ユートピア的」政治理念、何らかの調和を約束する広義のイデオロギーからの脱却を目指して提唱された以上、「主義」という<良き閉域>に縛られるものではありません。例えばアメリカが「輸出」しようとしている「民主主義」や、「民主主義の牙城を守る」などと政治家たちによって語られている民主主義とはまったく異なります。 一方、ラディカル・デモクラシーは単なるカオスではありません。それは不可能なものを幻想により(症候の否認により)覆い隠すのではなく、象徴的に包囲するものであり、「政治的なもの」自体を指すことはできない