東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)が今年3月、虐待を受けて死亡したとされる事件で、香川県の児童相談所(児相)が昨年、船戸結愛ちゃんへの傷害容疑で書類送検された父親(33)について、高松地検に起訴するよう求めていたことがわかった。県の関係者が明らかにした。だが父親は不起訴となり、転居先の東京都で今年3月、事件が起きた。 高松地検は2014年から全国に先駆け、児童虐待事件の容疑者の処分前に児相や医療機関、通園・通学先などに起訴すべきかどうか意見を求める「処分前カンファレンス」を実施。現在、各地の地検で同様の取り組みが実施されている。 県警は昨年2月と5月の2回、父親を同容疑で書類送検。関係者によると、児相は1回目の送検後にあったカンファレンスで「重い判決を受けるべきだ」といった意見を出した。地検はいずれも不起訴とし、公判には至らなかった。父親はその後、東京地検が保護責任者遺棄致死な