4年前、埼玉県熊谷市で6人を殺害した罪などに問われ、1審で死刑判決を受けたペルー人の被告が2審で無期懲役を言い渡されたことについて、東京高等検察庁は最高裁判所への上告を断念しました。被告の弁護士が無罪を主張してすでに上告し、今後、最高裁で審理されますが、被告に死刑判決が言い渡されることはなくなりました。 1審のさいたま地方裁判所が求刑どおり、死刑を言い渡したのに対して、2審の東京高等裁判所は今月5日、「責任能力が十分ではなかった」と判断し、1審の死刑を取り消して無期懲役を言い渡しました。 これについて東京高等検察庁は19日、上告を断念したことを明らかにしました。理由について、東京高等検察庁の久木元伸次席検事は、「事案の重要性や遺族の心情などを踏まえたうえで、さまざまな角度から判決内容を慎重に検討したが、適法な上告理由が見いだせず遺憾だが上告を断念せざるをえない」とするコメントを出しました。
![熊谷6人殺害事件 検察側が上告断念 死刑の可能性なくなる | NHKニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c9406acf4ce86cfc338928af47282d4ac5a0ff35/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fhtml%2F20191219%2FK10012221421_1912191830_1912191836_01_02.jpg)