全国各地で問題冊子の配布ミスなどが相次いだ昨年の試験から1年。再発防止に取り組んできたセンターや試験会場を運営する全国の大学は、ギリギリまで準備に追われている。 ◆検証◆ 昨年は、同時に2冊配るはずの問題冊子を1冊しか配らずに試験を開始したケースが81会場もあった。その他の不手際も48会場で起き、全国で7000人以上に影響が出た。 センターの検証結果で浮かび上がったのは、監督者を務めた教員らの“意識の低さ”。教員が監督者説明会に「熱心に参加している」と報告した大学は半数程度で、説明会の欠席者には資料を渡しただけの大学も24%に上った。 再発防止に向け、センターは前回まで2回だった大学向けの事前説明会を3回に“増量”。大学側には「試験に関わる教員らに必ず、説明会を受講させるように」と念を押し、監督者向けマニュアルも改良した。 ◆予行演習◆ 昨年、運営した3試験場で配布ミスをした長崎県立大は1