東日本大震災:身元不明遺体、家族へ導く似顔絵 県警鑑識職員・安倍さん、きょう退職 86人分「使命感で」描く /宮城 毎日新聞 8月31日(金)10時43分配信 東日本大震災の身元不明遺体は岩手、宮城、福島の被災3県で計232人(28日現在)。身元特定の一助になっているのが、宮城県警が始めた、遺体の写真などを基に描いた似顔絵だ。似顔絵での身元確認を提案した県警身元不明・行方不明者捜査班嘱託の安倍秀一さん(62)が31日、退職する。86人分を描き、13人の身元判明につながった。安倍さんは「全員を家族に帰すという使命感でやり抜いた」と振り返る。【竹田直人】 1968年に巡査となり、79年からは鑑識課一筋で、似顔絵の専門。2010年が定年だったが、嘱託職員として後進を指導していた。しかし昨年3月11日以降、業務が一変した。各地の検視場の遺体の数の多さに圧倒され、身元確認作業に追われながら、「何が