「50Hertz」の株をめぐって 7月の終わり、ドイツ政府が、中国がドイツで進めている企業買収に「待った」をかけた。 ドイツ政府が阻止したのは、中国の国営コンツェルンSGCC (State Grid Corporation of China)の進出。SGCCが買おうとしていたのは、ドイツの送電線会社50Hertzの株の20%だった。 ドイツの電力市場が自由化されて、今年でちょうど20年。現在、小規模な地域発電を除くと、ドイツ全域の電気は、E.on、 RWE、 Vattenfall、EnBWという4つの電力会社によって供給されている。どの電力会社も、発電、送電を一手に運営していたが、自由化後、EU委員会の強い圧力で、送電部門を分離しなければならなくなった。 そのため、各社の送電部門は売ったり買ったりされ、かつてのVattenfallの送電部門は、「50Hertz」という名で、ベルギーの送電会
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