昨日のエントリ(情報ジャスト・イン・タイムの作り方)で「暗黙知を無理に形式知化しようとするとまったく使えないマニュアルができあがる」と書いたのですが、こんな書き方をしたのは先日読んだ『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』という本に理由があります。最近さまざまな雑誌やWEBサイトで紹介されているので、ご存知の方も多いでしょう。人間は「適応性無意識」という能力を持っており、これを鍛えることで瞬時に的確な判断を下せるようになる--ということを解説した本です 「適応性無意識」という難しい単語を使っていますが、要は日本語で言う「体が覚えている」というやつで、職人技といった感覚的に覚える技能(まさしく「暗黙知」)が存在していることを説明しているわけです。ただこの本の中には、こんな面白い指摘が出てきます: 世界のプロテニスプレーヤーはたいてい、フォアハンドを打つときは手首のスナップを利かせて