2007年8月6日のブックマーク (2件)

  • 蛇尾川(16/100話)*1 -

    栃木県北部に蛇尾川(さびがわ)という伏流川がある。 僕らが隣町のゲーセンに行くときは橋を渡らずに、決まって干上がった川底の砂利道を自転車押して歩いたものだった。 その砂利道の近くに、新幹線の橋脚がかかっていた。 橋の両脇の橋脚は四角ではなく巨大な楕円形のコンクリートのかたまりで、その袂でほんのときおりだけれども薄汚い乞を見かけることがあった。 僕はそいつのことがちょっと怖かったのだけれど、一緒にいたワタナベは平気みたいだった。ときおり石を投げつけたりしていて、正義感からじゃなくただ怖いという理由で僕は「やめろよ」なんて言っていた。 ある日、いつもの砂利道の上を自転車押して歩いていると、あの乞がちょうど橋脚から離れていくのが見えた。ワタナベが行ってみようぜといって僕の手を引く。 橋脚の足元には乞の持ち物だろうさまざまなものがあった。 でかいラジオ、ブラウン管のない四脚テレビ、扉のない冷

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    REBEKKA
    REBEKKA 2007/08/06
  • 秋田禎信『カナスピカ』読了 / 批評的に正しいことと面白いこと - フタゴ・フラクタ

    カナスピカ 作者: 秋田禎信出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/11メディア: 単行 クリック: 27回この商品を含むブログ (82件) を見る 「あの秋田禎信が」「講談社から新刊を」「しかも児童文学ジャンルで」「出す」との情報を得たときの僕の感情はといえば「楽しみなような」「一切そうでもないような」という例のアレ、TRPG的にいえばその期待度は1D20*1といったところであり、屋の新刊コーナーでその姿を見かけては二、三回前を往復したところで結局素通り、などという生活を一ヶ月あまり過ごすことになったわけであるが、久しぶりに図書館というソリューションを思い出したのでそれで解決することにした。まあ現在のところその判断は誤っていなかったという認識かな。僕にはこのの価値が見出せん。 なんというか、批評的に正しすぎる、という感覚なのだ。ゲーム的な、という表現は安易であれだが、と

    秋田禎信『カナスピカ』読了 / 批評的に正しいことと面白いこと - フタゴ・フラクタ
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    REBEKKA 2007/08/06