ライトノベル&イラストレーション ■書店員から営業へ――一冊の本ではなく、多数の中の一冊として そんな大塚さんは、現在、ライトノベルレーベル富士見ファンタジア文庫を刊行する、株式会社富士見書房の営業職(マーケット企画部)として働いています。書店員が、読者に本を届ける仕事なら、営業は書店と読者に本を届ける仕事といえそうです。 では、そこでは具体的にどのような仕事をされているのでしょうか? 大塚:まず、さまざまなデータを参照しながら、この作品は何部印刷するのかを決定する、部決という役割があります。また、POPをはじめとした販促物を企画したり、本屋さんが本を注文するための「注文書」という書類を作っています。また、基本的にはカバーのデザインを決めるのは編集さんの役目なのですが、それに関して意見を求められることもあります。 重要なのは、編集とは違う視点を持つ、ということですね。編集者の方は