骨を形づくる元となる軟骨ができず、手足などが成長しない難病の患者から作ったiPS細胞を使い、治療薬の候補となる物質を特定することに京都大学の研究グループが成功したと発表しました。 2年以内に臨床試験を始める計画で、iPS細胞を使った治療薬の開発が具体的な成果に結びつくのではないかと期待されています。 研究を行ったのは、京都大学iPS細胞研究所の妻木範行教授のグループです。 研究グループは、全身の骨を形づくる元となる軟骨ができず、手足などがあまり成長しない「軟骨無形成症」という難病の患者からiPS細胞を作り、それを軟骨の細胞に変化させたところ、細胞があまり増えないという病気の状態を再現できたということです。 そのうえで、「スタチン」という物質を加えると細胞が増殖し、軟骨の組織を作り始めることを突き止めました。 この病気のマウスにスタチンを投与した場合も、骨がほぼ正常な長さに伸びたということで