「赤玉」「白玉」の呼び名で知られ、強力な鎮静催眠作用のために「飲む拘束衣」と称されることもある劇薬指定の向精神薬「ベゲタミン」(赤いA配合錠と白いB配合錠)が、今年いっぱいで販売中止になりそうだ。依存性も高く、このコラムの記事「乱用処方薬トップ5発表」にも登場していた。 製造販売する塩野義製薬は、2016年6月、医療関係者向けのウェブサイトに「販売中止予定のご案内」とする文書を掲載した。「日本精神神経学会から『薬物乱用防止の観点からの販売中止』のご要望を提起いただき、社内検討を進めた結果、2016年12月31日をもちまして弊社からの供給を停止し、以降は流通在庫品限りで販売中止とさせていただきたく、謹んでご案内申し上げます」と書いている。 塩野義製薬の広報に尋ねたところ、「販売中止は決定ではなく、まだ予定の段階です。処方していただいている医師や薬局への説明を行っており、様々なご意見を集め