芥川龍之介の小説に「芋粥」ってあるじゃないですか。 「一生で一度でいいから芋粥を腹いっぱい食べたいと言っていた平安時代の小役人が、いざ大量の芋粥を目の前にすると食欲なくしちゃいましたーめでたしめでたし」っていう、読後モヤモヤしがちな芥川小説の中でも屈指のモヤモヤを誇るあれ(←国文科出身者とは思えない雑な説明) あの芋粥、「芋の入った粥」だと思ってる人多いんじゃないでしょうか? さいころカットのサツマイモが入ったお粥的なね。 じつはね、違うんですよ。芋は芋でもヤマノイモ(自然薯)を、コメは使わずに「甘葛(あまずら)」という平安時代のシロップ(厳密にいうとその原料となる「みせん」という液)で煮る、という純粋なデザートです。 知らなかったでしょ? ぼくも先週まで知らなかったんですよ(ドヤァ) なんで唐突に芋粥の話をしたのかというと、先日ぼくのところに自然薯が届いたからです。 送ってくださったの