新型コロナウイルスワクチンの高齢者接種を巡り、「慣れたお医者さんなら安心」とかかりつけ医の個別接種を希望しながら、断られるケースが表面化し始めている。背景には「かかりつけ医」の定義が曖昧で線引きが難しいことや、小規模な診療所で大人数の接種をこなすのは困難といった課題がある。(大野暢子) 高齢者のワクチン接種は市区町村による個別接種と集団接種、国などによる大規模接種の3種類。個別接種の場合、自治体が接種を行う医療機関などを公表して高齢者に予約をしてもらうケースがほとんど。予約の際に、かかりつけの患者優先を掲げる医療機関が目立つ。