特定産業への政府のてこ入れが筋悪なのは言うまでもないが、規制緩和による活性化期待を含んでも、そもそも今の状況ではそうした供給側をいじってもあまり意味がないように思う。需要がないところで商売をやろう(魚のいないところで釣りをする)という者はいない。いくら欲しいものがあっても、カネがなく生活に必須な費用などで消えてしまうような状況では他に回せないだろう。規制が原因で起業が少ないと嘆いている人がいるが、ではそういう規制と無縁な業界ではバンバン新規開業が起こって市場が拡大しているのかというとどうなんだろう。不況でも元気な企業としてワイドショーで紹介されている企業にしても、一定のパイあるいは縮小しつつあるパイの食い合いの中での勝者というだけで、消費全体がそれにより拡大しているということではない*1。ここでも労働市場の椅子取りゲームと本質的に事情は同じである。それにしても、なんでいつまでたってもマスコ