経営再建中のシャープ取締役会で、意見の対立が起こっている。社外取締役を中心に台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業による支援を評価する声が高まる中、官民ファンド・産業革新機構案の支持派が社外取締役の一部を排除する動きをみせた。一方、革新機構との調整を進めてきた主力取引銀行のみずほ銀が、ここにきて鴻海側についた。シャープは20日にも取締役を含む幹部会議を開くが、混乱が続きそうだ。 シャープ取締役会の足並みの乱れが表面化したのは今月4日。再建へ向け、鴻海、機構の双方と協議を継続すると決めたが、社外取締役のうち2人が一時、投票から外されたという。 2人は、事業再生ファンド、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)の齋藤進一社長と、住田昌弘会長。JISと、主力行のみずほ銀、三菱東京UFJ銀は昨年6月、シャープに計2250億円を出資し、議決権がない代わりに配当で有利な「優先株」を取得しているこ