京都の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の嘱託殺人事件は、医師2人の逮捕から30日で1週間。「安楽死、尊厳死の是非を議論するのではなく、誰もが生きたいと思える社会にすることが大事」。事件はALS以外の難病患者らにも衝撃を与えている。 「重度障害者が死を選ぶと『とてもつらいだろうし、本人の選択なら良かったのでは』となることに強い違和感がある」。日本自立生活センター(京都市)のスタッフ岡山祐美さん(40)は話す。岡山さんはALSと同様、徐々に全身の筋肉が萎縮していく難病を10代で発症。現在は24時間の介助を受けて暮らす。