自分たちの世界をどう理解し、それをどう図解していくか?人類の地図作成に対する欲求は、自己を実現していく上で尽きることのないロマンであり、人類が知的に発展するための重要なステップであり、人類の知識の向上の記録でもある。その作成技術が、文化の発展へとつながっていったともいえる。 洞窟壁画、バビロンやギリシャ、アジアの古代から21世紀に至る地図まで、人々は世界を定義、説明、探索していくための基本的道具として地図を作成し、利用してきた。 初期の地図は、実際の世界とは似ても似つかない大雑把な塊でしかないが、時代が進むにつれ、地図は広範囲により詳細に、そして正確になっていった。時に昔の地図には、空に正体不明の物体や、海に異様な生き物、その存在を誰も知らない大陸などが描かれていたこともある。 ここでは古い順に世界各国の人々が作成した地図の概要を見てみることにする。 紀元前6世紀 もっとも古い世界地図は、