知らない人たちの中に飛び込んでいく大きな不安と、そこから何かが始まるかもしれないという少しの期待と。転校生が味わう、そんなビタースウィートな青春の感覚を、ビター成分多めで鮮やかに描き出すのが、水本夏絵のソロプロジェクト「転校生」である。友達と馴染めなかった幼少期、組んでは解散を繰り返したバンド期を経て、音楽だけを拠り所としてきた彼女の生み出す楽曲は、手触りこそやはりディープだが、聴いた後には不思議な清涼感が残る。それこそが転校生というアーティストの魅力であり、水本の音楽家としての大きな可能性が垣間見える部分ではないだろうか。慣れないインタビューに緊張しながらも、様々な葛藤のあったこれまでを振り返ったこのテキストを契機に、ぜひとも彼女の音楽に触れてみてほしい。 自分が好きじゃないものを好きって言ったり、無理して周りに合わせてる感じがあって。 ―転校生の曲からは、ある種の疎外感みたいなものが強
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