線形変換において、固有ベクトルが直交するのは、その線形変換を表す行列が対称行列(複素数ならエルミート行列)となっていたときである。 これは線形代数の肝だと思うのですが、なぜそうなるのか、直感的なイメージを思い描くのは簡単ではありません。 そこで、2x2の実対称行列に限定して、固有ベクトルが直交するイメージを描いてみました。 まずは線形代数の復習から。 平面上に描いた図形の、拡大、縮小、回転、反転、平行四辺形への変形は、2x2の行列で表すことができます。(ただし、図形の平行移動は扱わないことにします) 平面図形の変形とは、要するに方眼紙上の1個の正方形を、どのような形にもってくるか、ということです。 この図は、正方形の横を表すベクトル(1,0)を(a,c)に、縦を表すベクトル(0,1)を(b,d)に変形した様子です。 このように a, b, c, d 4つの数字でもって、正方形がどのように形