旧ソ連のジョージア(グルジア)政府から指名手配されていながらも帰国したサーカシビリ元大統領が逮捕されたニュースが報じられた。大統領時代の2008年にロシアとの武力衝突を起こしたことで国際的に知られたが、近年は「お騒がせの政治家」の側面が目立つ。関係者に話を聞くと、「有能な指導者」と「並外れた野心家」という二つの顔が見えてくる。ジョージアが置かれた国際環境をなぞりながら、この政治家の半生を追ってみる。 サーカシビリ氏の半生は起伏に富んでいる。03年、当時のシェワルナゼ大統領(故人)を辞任に追い込む抗議活動(バラ革命)を主導し、04年に大統領に就任。親欧米路線を掲げ、08年にはジョージアからの独立を主張する南オセチアに軍事介入した結果、後ろ盾となるロシアと武力衝突を起こした。当初は高い人気に支えられたが、次第に強権姿勢を取るようになり、支持を失っていった。退任後の13年、訴追を恐れてウクライナ
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